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2014/11/20

深~い話♪

昔とある町に、一人の男の子と一人の女の子が住んでいました。

 

男の子は、自分のペースで物事を取り組み、

「面倒くせぇ」と、言っては途中で飽きて、すぐにあきらめてしまうような子だった。

女の子は、何でも一生懸命に取り組み

「頑張れば何でもできる」と言っては頑張りすぎて疲れ果ててしまうような子だった。

 

そんなある日、二人が町で偶然に出会った。

良いところも悪いところもお互いにないものを持っている二人。

そんな二人が互いに惹かれあうのに時間はかからなかった。

 

 

男の子も女の子も

毎日が発見で毎日が真新しく

そして毎日を笑いあいながら楽しい日々を過ごしていた。

 

二人で過ごす時間の中で

男の子は最後まで一生懸命頑張る楽しさを知った。

女の子は自分のペースで無理せずに頑張る大切さを知った。

 

そうして幾日過ぎただろうか。

 

二人の会える時間も少なくなり

だんだんと男の子の心は離れていった。

女の子は悲しかった。

男の子の心が遠くへ行ってしまいそうで

自分一人置いていかれそうで

そして、この先一人ぼっちになってしまうような気持ちで怖かった。

 

そんなある日

男の子は女の子に別れを告げた。

女の子には理解出来なかった。

あんなに毎日が楽しかったのに何故男の子が女の子の隣からいなくなったのか

女の子には全く分からなかった。

それから女の子は誰かと出会うことが怖くなった。

誰かと出会いまた別れるのならだれにも会わなければいい。

 

家の中に一人でいれば、そうすれば

こんなに悲しい想いをしなくてすむ。

そういって家の中に閉じこもり毎日を過ごしていた。

 

それをずっと見ていた恋の神様は

見るに見兼ねて女の子にこんなことを聞いた。

 

「何故閉じこもっているのだ?」

この問いに女の子は

「閉じこもっていれば誰にも出会うことはありません」

と、答えた。

すると恋の神様は

「そうか・・・お前はそれで幸せか?」と、尋ねた。

女の子は

「幸せです。別れる悲しみがありませんから

あの苦しみがありませんから」と、答えた。

「そうか。私には幸せには見えなかった。

お前の心が泣いてるように見えたがお前が幸せならそれでいい」

そういって消えようとした時

「どうして別れがあるのですか?どうしてこんなに辛い想いをしなくてはいけないのですか?

この出会いに何の意味があったのですか?こんな思いをするくらいなら出逢わなければ良かった」

 

女の子は今までの思いをすべて恋の神様にぶつけた。

 

すると恋の神様は

「本当にそう思うのか?ならお前にいいものを見せてやろう」

そういって、女の子の手をとり二人が出会わなかった世界へと連れていった。

 

そこには男の子と女の子の姿があった。

 

男の子は最後まで頑張ることをせずすべてのことを中途半端にし

そしていつしか誰からも相手にされなくなり一人で心を閉ざしていた。

 

女の子は頑張りすぎてしまい誰にも寄りかかれず

疲れ果て心が折れてしまい一人で心を閉ざしていた。

 

その姿をみた女の子は言葉を失った。

その様子をみていた恋の神様は「今のお前があるのは何故だと思う?」

茫然と立ちすくむ女の子に尋ねた。

「男の子と出会ったからです。」女の子が小さな声で答えた。

 

「これでも出会わなければ良かったとそう思うかね?」

恋の神様は静かに尋ねた。

 

「出会えてよかったです。」と女の子は声を震わせながらポツリと呟いた。

 

「あの時のお前たちには互いが必要だった。

しかし互いの役割が終わった今、今在るお前たちを必要としている人たちの元へ行かなければならない。ずっと閉じこもっていたらその人がお前を探せないだろう?」

 

恋の神様は優しい声で女の子に言った。

それを聞いた女の子の目に涙があふれ出した。

そして

「互いの人生に必要な時、必要な時間だけその人生は交わる。

そしてそれぞれの役割が終わった時またそれぞれの道を歩む。

互いの持つmessageを相手に伝える為にな」

 

恋の神様はそういってニコリとほほ笑んだ。

「だから沢山の出逢いと別れをしてきなさい。

そして沢山の自分に出会いなさい。

お前を必要としている人の為に大きく大きく成長しなさい。

お前を成長させてくれるのは人でしかないんだよ」

 

そう言い残して消えて行った。

 

女の子は今の自分が在るのは

男の子と出会えたからだと気づいた。

女の子は男の子と過ごした時間の中に隠されたmessageが何であったのかが分かった。

そして男の子が隣にいないのかと言うことも。

 

それから女の子は閉じこもることもなく

ひとつひとつの出逢いと別れを大切にしていった。

例え悲しい別れであっても。

例え苦しい別れであっても。

その人が教えてくれたmessageを胸に

新しい自分との出会いに感謝し自分を必要としてくれる人の為に

自分を成長させていった。

 

そんなある日、ある男の子が再び女の子の前に現れた。

互いに成長した二人。

互いの人生に互いが必要だと知ったのだろう。

男の子は女の子のすべてを大きく包み込み

守れるほどに強く大きく成長し

 

女の子は男の子の全てを支え

何事にも負けないほどに大きく成長していた。

 

そうして二人は

永遠の愛を誓いながら幸せに暮らしていった。

 

 

 

 

 

いかがでしたでしょうか?

男女に限らず言えることだと私は思いました。

人との縁はその時必要であるから繋がるものだと思います。

今までもこれからも私たちと出会ってくれたすべての方に感謝いたします。

 

それではまた12月に♪

 

 

 

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